石臼と現代の粉砕機(ローラー製粉)の違い

 現代の粉砕機は非常に速度が早いこととそれから叩いたりするために、高速度の空気に触れます。そこで空気の中に香りが持ってゆかれるのとともに酸化もおこります。

 また、非常に速い速度で瞬間的に叩く(つぶす)から局部的に高い温度になり変質してしまいます。

 ところが石臼の場合は、そうではなくちょうど擂り鉢で「 擂る 」という機構が基本的になっています。

 なぜ、石臼挽きがおいしいか? 

 つまり・・・。

1.原料から製粉の段階で香りをとじこめて、粉砕するから、粉焼けがない。

2.低速(1分間に16回転)回転により、石臼の溝、特に上臼の溝は通気性がよく、臼面に熱がこもるのを防ぐから、連続粉砕しても温度が上がりにくく、変質しない。

3.石臼で粉砕したものは、粒子が均一でなく、粗い粒子も細かい粒子も混在する為、味が単調にならない。例えば粗い粉が風味を、細かい粉がねばりをというような効果がある。